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OK! インタビュー☆ケイト・ブランシェット:『TÁR』(前編) | セレブリティーライフスタイル「OK!」マガジンの日本公式WEBマガジン「OK!JAPAN」
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2022年9月に開催されたヴェネツィア映画祭で映画『TÁR』で見事最優秀女優賞を受賞したケイト・ブランシェット。

OK! インタビュー☆ケイト・ブランシェット:『TÁR』(前編)

ケイト主演による映画『TÁR』がアカデミー賞有力候補として浮上!

優れた才能にふさわしい脚本を手にしたときのみ、最高の演技力を発揮する俳優がいるが、ケイト・ブランシェット(Cate Blanchett)はそうしたパフォーマーの1人と言える。彼女が演じた最高の作品、『キャロル』(原題:Carol)、『リプリー』(原題:The Talented Mr. Ripley)、アカデミー受賞作『ブルージャスミン』(原題:Blue Jasmine)、『エリザベス』(原題:Elizabeth)には、どの作品をとってもブランシェットの才能を花開かせる優れた脚本と監督の存在があったことは明らかである。

トッド・フィールド(Todd Field)監督が『リトル・チルドレン』(原題:Little Children)以来、16年ぶりに監督を務める映画『TÁR』(2023年日本公開予定)もその1つで、ブランシェットは、タイトルキャラクターとして、今までの彼女のキャリアの中でも最も感動的な演技を披露している。リディア・ター(Lydia Tár)は非常に野心的で、時には残酷なまでに音楽を操る作曲家およびオーケストラ指揮者! 緊張感溢れる心理ドラマ『TÁR』で見事最優秀女優賞を受賞したブランシェットは、2022年9月に開催されたヴェネツィア映画祭で大きな拍手喝采を浴びている。

この物語は、ドイツを代表する交響楽団の初の女性任命指揮者であり、巨匠ピアニストであるリディアが、マーラー交響曲第5番の収録を終えるに際し、芸術的な苦しみにもがいているシーンから始まっている。

リディアは、バイオリニスト兼コンサートマスターの妻(ドイツの名女優ニーナ・ホス(Nina Hoss))やアシスタントのフランチェスカ(Francesca)(ノエミ・メルラン(Noémie Merlant))をはじめ、周囲のほとんどの人たちを“無能”な存在として見下している。唯一リディアが気にかけているように見えるのは、娘のペトラ(Petra)と、彼女がオーケストラ内で抜擢しようとしている、才能に溢れ将来を嘱望されているチェリストのオルガ(Olga)のみという状態。そしてその間、彼女の執着は、虐待的な行動のために自らをも崖っぷちに追い込もうとしている。

そして、リディアを演じたブランシェットは彼女の存在について次のように語っている。

「リディアは唯一無二の力を信じ、常に飛躍のチャンスを狙っているんです。しかし、彼女の弱みは、“一度山の頂点に達したら、あとは下るしかない”というギリシャ神話的な真理なんです。そして、彼女には強い創造的な衝動と同じくらい意図的な破壊性があり、私にとってはそれがこの映画の演じどころなんです。」

『TÁR』は、ブランシェットのキャリア同様、アカデミー最優秀作品賞候補として受賞の可能性を秘めた作品であり、トッド・フィールドとニーナ・ホスもまた、最近精彩を欠いている映画界の中で、賞シーズンの注目を集める存在として受賞の可能性がささやかれている。

2022年5月14日の誕生日で53歳を迎えたケイト・ブランシェットは、24年の歳月を連れ添った夫で、脚本家のアンドリュー・アプトン(Andrew Upton)(55歳)と、4人の子供、ダシエル(Dashiell)(20歳)、ローマン(Roman)(18歳)、イグナティウス(Ignatius)(14歳)、養女イーディス(Edith)(5歳)とともに、サセックス郊外の邸宅で暮らしている。

「『TAR』で披露した演技で3度目のアカデミー受賞トロフィーを獲得する可能性についてどのように考えているのでしょうか?」という質問に対し、ブランシェットからは次のようなコメントが戻ってきた。

「受賞したからといって、殊更何をしたらよいのか分からないし、そんなことはあまり考えたことがないわ。でも、もし受賞が叶ったらそれはそれで嬉しいことだし、とても素敵なことだと思うわ。でも、何よりも大切なことは、多くの人たちに映画館に足を運んで、この映画を見てもらうことだと思っているわ。」

ちなみに、過去2度の受賞は『ブルージャスミン』で獲得した最優秀女優賞、さらに『アビエイター』(原題:The Aviator)で手に入れた最優秀助演女優賞である。

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━━リディアの苦悩と、彼女のやや歪んだように見える行動をどのように捉えているのでしょうか?

彼女は感情の起伏が激しい女性です。でも、この映画を通してトッド(フィールド)がやろうとしたことは、この作品の中で、とてつもなく活力に満ち、かつ現実的な架空のキャラクターを作り出し、そこから私たちに警告的なメッセージを伝えようとしたことなのだと思うんです。

別に特にクラシック音楽家や芸術家である必要はありませんが、自分自身で自分が思っているような人間ではない、あるいは周囲の人々があなた自身の自己認識とはまったく違った目であなたを見ていることに気付いたとき、世間に恥ずべき恐ろしい悲劇的な瞬間を理解することができるのだと思います。

━━なぜ彼女は自分自身をどんどん追い詰めていったのだと思いますか?

もうすぐ50歳になろうとしているリディアは、家庭内では娘が学校で問題を抱えていることを含めて、とてつもないプレッシャーを抱えていて、その上、自分が良い母親ではないと感じています。しかし、彼女が抱える真の問題は音楽家として、自らの創造性への限界を感じ始めていることであり、そうした状況の下、マーラーの『マーラーサイクル』(The Mahler cycle)の収録を完成させようとしていることにあるんです。突然自身のレガシーに信じられないほど執着し始めた彼女には、それに伴う重い悲しみがのしかかってきます。しかし、もちろん、そのどれもが彼女がとった行動の言い訳になるわけではありませんが。

━━ 性格的な欠陥があるとはいえ、才能溢れる指揮者の化身としてリディアを演じることで、何か漲るような力を感じさせられるような経験があったりしたのでしょうか?

壇上に立つという緊張感溢れる瞬間に対処するような準備方法など全くないと思います。指揮棒を振り下ろす最初のビートでオーケストラの規模に合わせた音作りを始めるんです。私は今でもあの緊張感溢れる瞬間を決して忘れることはないと思います。

ちなみに、彼女は実際にドレスデン・フィルハーモニー管弦楽団とともに指揮シーンの撮影をしている。

━━リディア・ターはどこか心の奥深くで、潜在的な心理問題に悩まされているようですが?

彼女は自分自身、あるいは自身の過去に取り憑かれているんです。私は、リディアを演じることを通して、過去を箱にしまい入れ、計り知れない才能で自分自身を再発見し、音楽によって救われ、変化し、変容させようとした彼女の人生を体験しようとしているわけです。彼女の人生はある意味、敷物の下に隠されている過去を一掃することに、そのほとんどの時間と力を費やしてきたとも言えます。

Interview © Jan Janssen / Wenn
Photos © WENN.com

後編へ続く・・・。

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