人道主義者のアンジェリーナ・ジョリーは、衝撃的な映画を制作するだけではなく、『カンフー・パンダ』(原題:Kung Fu Panda)や『シャーク・テイル』(原題:Shark Tale)声優を務め、多くの若いファンを獲得しています。
しかし、オペラ歌手としての子供への願望と2度の悲惨な流産を描いた『原題:Maria』は、彼女に信じられないほど深いもの、つまり2007年に卵巣がんで亡くなった母親ミシェリーヌ・ベルトラン(Marcheline Bertrand)との新たなつながりを与えてくれたと彼女は言います。
「とても個人的な曲です。『アヴェ・マリア(Ave Maria)』を歌うと母の思い出がよみがえるので、まだ難しいです。」と彼女は言います。
「『原題:Maria』では、母のことを思いながら歌う余裕がたっぷりありました。ですが、まだもう一度聴く段階ではありません。その日が来るのを楽しみにしています。でも今は(映画のおかげで)、いくつかの曲を、私が共有した何かの思い出や、その音楽で共有した時間と結び付けています。そして、私はマリアが大好きです。この女性が大好きです。彼女の歌を聴くと、まるで友達のようです。」
しばらく休んでいたアンジェリーナが出演する映画は『原題:Maria』だけではありません。彼女は戦争ドラマ『原題:Without Blood』も監督しましたがが、2本の大作映画で再び脚光を浴びることについてどう感じているのでしょうか。
「正直に言うと、ここ数年はもっと家族と一緒に家にいる必要がありました。」と彼女は説明します。
「その間、アーティストとして活動し、遊ぶ機会があること、このクリエイティブな世界にいられることに、より感謝するようになったのかもしれません。ここにいられることが幸せだし、どんな形であれアーティストでいられることに感謝しています。それが今の私の気持ちです。」
スクリーンの外では、アンジェリーナの私生活がかなり波乱に富んでいることは周知の事実です。彼女は、現在61歳の俳優ブラッド・ピット(Brad Pitt)と交際し、ハリウッドのパワーカップル「Brangelina」(ブランジェリーナ)の一員となりました。
彼らは2014年に、マドックス(Maddox)、パックス(Pax)、ザハラ(Zahara)、シャイロ(Shiloh)、双子のノックス(Knox)とヴィヴィアン(Vivienne)の6人の子供たちを連れて、親密な結婚式を挙げました。
アンジェリーナは子供たちのアートワークで特別にカスタマイズされたドレスを着ていました。しかし、結婚2年目にアンジェリーナが離婚を求めたとき、世界は衝撃を受けました。
女優は、ヨーロッパからの飛行機内での事件でブラッドが彼女と子供たちに対して虐待していると非難したことを受けて「和解しがたい不和」を理由に挙げましたが、ブラッドは一貫してこの疑惑を否定しており、捜査当局も容疑を晴らしています。
2004年に『Mr.&Mrs. スミス』(原題:Mr. & Mrs. Smith)の撮影現場で初めて知り合ったこの2人は、8年もの歳月を経て、ついに離婚争いに決着がついたようです。
これまでのこと、そして『原題:Maria』が授賞シーズンや興行収入でどんな結果になろうとも、アンジェリーナがこのプロジェクトから得るものの1つは、音楽界のアイコンであるマリア自身に対する尊敬と称賛です。
「彼女について私が学んだことがあります。それは、彼女は目が見えなかったということです。」とアンジェリーナは言います。「後年、彼女がかけていた度付き眼鏡を見た人は、『そのレンズ、その度数では、この人は法的にほぼ視覚障害者のようだ。』と言いました。」
「彼女は若い頃、眼鏡をかけたまま舞台に立つことができませんでした。それは受け入れられなかったのです。彼女は『指揮者が見えない。これが見えない。眼鏡が必要だ。』と言うことができませんでした。彼女は『大丈夫。できる。』と言わなければなりませんでした。」
「だから彼女はそのことをもっと暗記しなければなりませんでした。このことは、彼女の働き手としての能力を物語っています。それを理解すると、この人の生存本能が分かります。」
Words © Interview Adam Tanswell, Report Eve MacDonald / OK! Magazine
Photos © Nicky Nelson / WENN
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